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関西支部ピアノ調律の日記念事業報告   2019年06月10日(月)23時39分

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第19回よんよんコンサートが下記の日程で開催されました。
日時:2019年4月21日(日)
会場:KOKO PLAZA
9:30~11:00 公開調律
13:00~15:00 第19回よんよんコンサート
1部:レクチャー  講師 岡本芳雄   ナビゲーター 柳田重幸
音の増幅、音の干渉、倍音と共鳴
音律の成り立ちと古典調律
ピタゴラス音律、純正律、ミーントーン、バッハの調律法
2部:コンサート  ピアニスト 佐々木有紀
プログラム:ヘンデル/ラルゴ
バッハ/平均律クラヴィーア曲集第1巻より第1番、第8番
モーツァルト/ピアノソナタK.545
ショパン/24の前奏曲より第15番
ドビュッシー/ベルガマスク組曲より第1曲、第3曲

今回は古典調律をテーマにレクチャーとコンサートを企画いたしました。
前半は岡本講師による古典調律のレクチャー、後半は佐々木有紀さんによるコンサート。
聴く機会が少ない「平均律と古典調律の聴き比べ」に来場者の皆さまは興味深く聴き入りました。

≪講師の岡本芳雄さんの感想≫
多くの人により研究考察が積み重ねられた古典調律。その続きとして、私が「現代ピア
ノへの古典調律法のこころみ」を始めて35年。その間、たくさんの人のお陰で判ってき
た「わくわくする素敵な事」がある。今回、その成果を精一杯伝えたいと思った。
それは、多彩な響きを持つ古典調律が、クラッシク音楽に大きく影響したであろうこと

そしてそれを、少しの工夫で、ピアノの設計に適合させたり、現代人にも楽しんでもら
えること。
柳田さんの和やかな司会進行により、小難しくなりがちなレクチャーが楽しく進み、後
半のコンサートでは、ヘンデル・バッハ・モーツァルト・ショパン・ドビュッシーを、
平均律と比較しながら、佐々木さんの素晴らしい演奏で聴いてもらう事ができた。
アンコールにショパンの雨だれを、「どちらのピアノで聴きたいですか?」の答えに会
場全員が古典調律の方となったことは、本当に嬉しかった。
とても暖かく、積極的に聴いてくださったお客様には、しかし、慣れない私のレクチャ
ーで「?・・・」となる場面があったと思われるが、平均律でないピアノの「素敵な響
き」をたくさん感じてもらえたと思う。これから益々研究考察が広まっていく兆しを感
じた。
関係各位、様々な立場で応援してくださった方々に、心から感謝している。

岡本芳雄