社団法人 日本ピアノ調律師協会は、120年前 日本に始めて正式に洋学を伝えたアメリカ人音楽家L.W. メイソン博士が残していったピアノを、所蔵している東京芸術大学の協力のもとに完全修復し、一般公開致しました。

日本古来の5音音階に対し、洋楽のドレミファソラシドの7音音階を導入するためには、メイソン博士創案の「唱歌掛け図」が大変有効なものでした。
現存する掛け図の原寸大の複製の一部も展示しました。
又、同じに輸入された「バイエル ピアノ教則本」20冊のうちの2冊が展示されました。
メイソンの書き込み、手垢で擦り切れたページが文明開化の舞台裏の苦闘を忍ばせました。

今、あらゆるジャンルで隆盛を極めている日本の洋楽の原点が、この明治13年の「洋楽事始」にある。東西の音楽を一つにしようとした日米の先人の知恵、一日も早く 世界の音楽に追いつこうとした伝習生の気迫、そして明治期に人々を魅了して止まなかった「洋琴(ピアノ)」の甦った音色に接することは、 日本の洋楽のアイデンティティを知る上で貴重な機会となりました。


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